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「地域に支えられている学校」を実感した2週間

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 赴任して早2週間。「宗谷中は地域に支えられた学校だ」ということを改めて実感した2週間だった。

 25日、『食マルシェ』に宗谷中の「タコの燻製」と「ホタテの燻製」を携えて参加した。その様子は、『最北端・食マルシェ 燻製販売』の項の通りだが、販売前から長蛇の列、あっという間の完売だった。宗谷中の特色を稚内市民の皆さんが既にわかっており、そのことを応援してくれているんだなと、つくづく知らされた場面だった。

 宗谷中3年生は、9月に修学旅行先(札幌市)で、ホタテの殻むき即売を実習として行っている。そのために、事前学習として、ホタテの殻むき練習をしている。
 ところが、突然ピンチが訪れた。「貝毒が出た」というのである。これでは、活貝を扱うことはできない。困って、ホタテ部会長の奈良満さんに藁をもつかむ思いで相談した。そうしたら、思いもよらない答えが。「頓別から取り寄せてやる」というのである。
 厚かましかったが、ご厚意に甘えることにした。そうすると、2日後にはもう、ホタテ活貝が漁協宗谷岬支所の冷蔵庫に収まっていた・・・

 ピンチは続く。27日朝に、「水槽の水温が上がって、エビが2匹死んでしまった」という報告が。エビは自分たちで採集し、産卵させ、飼っている。生態観察と放流して資源確保に少しでもつなげたいという目的で。
 業者に機械を診てもらうと、水を循環させ冷やしているポンプがうまく働いていないのではという診断。修理には機械を止めて、ばらさないとならないとのこと。問題は、機械を止めている間に、水槽の水温上昇を防ぐ必要があるということ。しかし、水槽の中の水は「海水」。エビは海水の濃度が変わっても弱って死んでしまうので、真水から作った氷を入れる方法はとれない。さて、どうする。
 その時、海水から氷を作る機械を所有している漁師さんが東浦にいるという情報を漁協からいただいた。全く面識のない方なので、いきなりというのもはばかれたので、まず東浦町内会長の瀧勝彦さんに相談の電話を入れた。すぐに動いてくださった。すると、その漁師さん=石井啓太さんは、「学校のためなら」と二つ返事で協力を約束してくれ、海水から作った氷をその日のうちに譲ってくれた。

 頓別から取り寄せていただいたホタテ活貝を使った殻むき実習は、予定通り28日に実施することができた。講師は、地域の漁師の相原直人さん。沿岸子育て連協の会長さんでもある。慣れた手つきで、殻から貝柱のはずし方、そのコツを伝授してくれた。和気あいあいながらも、3年生の真剣な顔、慎重な手さばき、生きている貝柱の収縮の動きにビクッと手を引っ込める様子が微笑ましい。「ああ、バター焼き食べたくなった…」なんてつぶやく子も・・・

 地域の力強さと大きさを知った10日間。その支えの中で学校が成り立っている。その期待に応えて、子ども達を大きく成長させる学校にしていかねば・・・
 そして、ピンチの時はSOSを発するに限る! 宝の宝庫の宗谷沿岸地域に、心から感謝! これからも、甘え上手(?)をめざしていこう・・・