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職場体験-ステキなステキな教育的な日

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 「今、商品を並べていますよ。向こうの方で。」
 指をさした方向に姿は見当たらない。近くに寄って、そっとのぞくと、屈んで箱からペットボトルを取り出している。後方から見ていると、今度は一心不乱に黙々とペットボトルを棚に並べている。
「やあ、どう?」
驚いて振り返った少女は、にこっと愛嬌のある笑顔で
「楽しいです!」
と、答えてくれた。わが宗谷中2年の亜里香さんである。

 9月13日のホクレンショップ店内の一光景である。この日は、宗谷中2年生の職場体験の日。
 宗谷中の「職場体験」は、わずか1日ではあるのだけれど、実際に職業を体験し就労の喜びや大変さを体感する貴重な機会として実施されている。
 今年も、各職場・事業所の温かいご協力のおかげで、「一日飼育員」「一日保育士」「一日美容師」「一日店員」「一日職人」「一日消防士」「一日看護師」が誕生した。

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 各職場を回ると、それぞれに、懸命に仕事に向き合っていた。
 さわやかな笑顔でアヒル池を掃除し、「同僚」とコミュニケーションを取りながら働く飼育員。
 おむつをした年少児に目の高さで声をかけ、上手に着替えを促す保育士。
 三つ編みを器用に編み、「なかなか筋がいいよ。上手ね。」と、絶賛されている美容師。
 「笑顔が素敵なんです。すごく働いてくれています。」と、店長代理に喜ばれている店員。
 「少しぐらいおしゃべりしてもいいのに、無駄口言わずに、とにかく黙々と仕事してくれています。」と、心配されるぐらいにがんばる職人。
 「○○よ~し!!」「イチニ! イチニ!」命綱をつけ、レスキュー訓練に気合を込めて打ち込む消防士。
 仕事のレクチャーや患者に向き合う心構えを、うなずきながら真剣に聴いて学ぶ看護師。

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 「きっと、今日はぐったりですよ。」
 市立病院の看護師長さんは、波流風さんの様子に微笑みながらがんばりを伝えてくれた。

 「非日常」の一日に、一人ひとりが真剣に立ち向かったわが2年生たち。
 一日の「勤務」に、充実感や喜びを感じることができただろうか? 
 将来の「社会人」としての自分を、ほのかにでもイメージしただろうか?
 社会への入口に近づいている地点まで来たことを受けとめられただろうか?
 「自分にもできた」と将来に向けて自信が少しでも芽生えただろうか?
 心の中で感じた何がしかのことを、これからの「日常」に活かし、「将来の自分」のために「現在の自分」を磨き鼓舞するようになってもらいたい…。

 「教育とは、子どもへの大人からの激励である」
教育の本質をそう評した宗谷の大先輩がいらっしゃると聞く。
 9月13日は、宗谷中生にとって、まさしく教育的な一日であった。体験の場を提供して下さり、子ども達に温かい眼差しを送り、直にさまざま声をかけ、認め激励して下さった皆さんに、心から感謝いたします。
 来年も、受入れをどうぞよろしく!

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