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最北端のアルメリア花壇―草取りのお手伝いに

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 日本最北端、宗谷岬。
 海辺にある最北端の碑を彩るように、手前の両側にアルメリアの花を植えた花壇があります。また、最北端の碑から坂道を少し上ると、「平和公園」があります。その公園に創られた、折鶴が羽を広げたような『祈りの塔』の周囲にも、アルメリアの花を植えた花壇があります。
 いずれも、宗谷漁業協同組合女性部の皆さんの手で作られ、観光客の皆さんにも景観を楽しんでもらえるようにと手入れされています。

 「アルメリア」とは「海の近く」と言う意味で、自生環境にちなむ名だそうです。宗谷岬のきびしい自然環境の中でも、アルメリアは、まりものような濃い緑の葉の中からひょろりと茎を長く伸ばし、その先端に玉状の、可憐なピンクの花を毎年咲かせます。
 昨日は、そのアルメリアの花壇の草取りのお手伝いに、生徒が出かけました。

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 作業の前に簡単な始まりの会をもちました。
 宗谷漁協女性部の神部長さんがご挨拶をしてくれました。
「1983(昭和58)年に起きた大韓航空機事件で亡くなった方、
 海の事故で亡くなった方々の鎮魂のために、アルメリアの花壇を作りました。
 今年で29年目となります。
 宗谷中の皆さんが花壇の草取りをお手伝いしてくれるようになって、10年ほどです。
 先ほど、観光客の方に、『これから何があるのですか?』と聞かれて、
 『宗谷中の生徒さん達が来てくれて、花壇の草取りをするのです』と答えたら、
 『それは素敵なことですね』と言われました。今日は宜しくお願いします。」

 アルメリアの花壇が宗谷岬にある由来―それは、無念の魂を鎮め、平和を祈る願いでした。その、大事な花壇に、アルメリアのピンクの小花が美しく咲き誇り、心洗うような最北端の景観を生みだすために、漁協女性部の皆さんは日頃から手入れに余念がありません。

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 いつもいつも、地域に支えられ、応援されている宗谷中生です。改めて、その恩返しに、子ども達に今日はがんばってほしいなと感じました。
 また、平和への願いを強く持つ最北端の地に育つ子ども達には、地域の一員として、最北端の素敵な景観を味わいに来る観光客の皆さんを迎え入れるお手伝いができる人になってほしいとも感じました。

 さあ、作業開始です。
「うわあ、ちくちく痛え。」「つまようじみたいだ。」
「枯れた花や、花が終わった、そのちくちくする茎もとるんだよ。」
 フツー(?)の中学生なので、作業が始まると、フツーににぎやかにやり始めます。

「ほら、手、動いてないぞ。」
 今日は、先生方も総出で、一緒に作業です。
「あれ、ずっとそこにいるんじゃないの?! いつまでそこにいるの?!」
「まだ、きれいにとれてないんですう。」
 おしゃべりしながら、作業しているグループもあります。
 漁協女性部の皆さんは、作業にいそしみながら、それでも笑顔です。

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 そんな中、一切無駄話もせず、黙々と作業に励む3年生もいます。
「すごいね。ずっと手を休めずにやってるね。」
「えっ?! そんなこと、ないです…。」
 やっぱり、黙々と作業を続けています。

 小1時間で、作業終了。
 たくさんがんばった子も、それなりにがんばれた子も両方あったようですが、みんなで作業すると、やはり結構な力になります。かごには、摘み取った雑草、枯れた花・茎が積まれました。

「今日は、皆さんががんばってくれたおかげで、たいへんきれいになりました。
 それから、久しぶりに若々しい声を聞いて元気をもらいました。
 今日はありがとうございました。
 宗谷中の皆さんと一緒にできるのは嬉しいので、またどうか宜しくお願いします。」
 終りの会で、女性部長の神さんから、そんなお言葉をいただきました。

 さて、やり終えての、子ども達の感想です。
「疲れたけど、終わってきれいになってるのを見てやりがいを感じました。
 観光客の人に感心されて、やる気upしました。(笑)きれいになって良かったです。」
「とても、アルメリアをきれいにできたので、良かった。
 ずっと同じ姿勢だったので、けっこう腰がいたかったです。」
「遠くから見た時は『意外と雑草すくない』と思ったけど、
 近くでよく見たら、けっこうたくさんあったので驚きました。
 バスから花だんをみた時、本当にきれいになっていたので、うれしかったです。」

 今回の段取りをつけてくれ、中学生と一緒になって作業を行い、子ども達に大事なことを伝えてくれ激励して下さった、宗谷漁協女性部の神部長さん、副部長の久米谷さん・富澤さん・津山さん、大変お疲れ様でした。
 それから、ミスタードーナッツ、ご馳走様でした。「おいしかったです。」と、子ども達から。宗谷漁協さんから、お茶もいただきました。
 かえってお世話になりました。本当にありがとうございました。

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