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『意味のない命なんてない』

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「私は今、ここにいることがとても嬉しいです。
 嬉しいことの1つ目は、『生きていること』です。
 2つ目は、『大好きな家族がいること』。
 3つ目は、『大切な友達がいること』です。・・・」

 本校の3年生の愛加さんが、作文で生きる喜びを表現しました。
 愛加さんが「今、ここにいること」「生きていること」に大きな喜びを感じているのは、次のような理由からです。

「私は、生まれつき『心臓病』という病気です。医師に2歳まで生きられないと
 言われ、すぐにドクターヘリで大きな病院に行きました。
 子どもの心臓の専門医や病院中の医師が一生懸命、手術をしたり、検査をしたり
 いろいろなことをしてくれました。
 そして、1~5歳ぐらいまで入退院を繰り返しましたが、
 両親をはじめ病院の医師の方々のおかげで私は、今を生きています。」

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 病と闘って生きてきた中で、愛加さんは、「生きる」喜びとその意味を見いだしました。

「私が病院にいた時に、たくさんの病気の子がいました。
 その中には、手術中になくなってしまう子もいましたが、
 私が一人生き残ったのには、意味があると思います。
 その意味は、『他の子の分まで一生懸命生き抜きなさい』
 という意味だと私は思います。」

 そして、作文は、今を生きる仲間へのメッセージで書き終えられています。

「私は、今まで出来たことが出来なくなったりして、『なんで私なの?』と
 いつも思い泣いていましたが、1つだけ出来ることを見つけました。
 それは、『生きる』ということです。
 私はこれから、命が尽きる最後の一瞬まで精いっぱい生きていこうと思います。
 最後のお願いがあります。
 『どうか、一人一人に生きている意味があるということを忘れないで下さい。』 」

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 子どもに、大事なことをまた教わった気分です。

 愛加さんの作文の題は、『意味のない命なんてない』。
 この作文は、『全国中学校人権作文コンテスト旭川地方大会』に出品され、『優秀賞』(旭川人権擁護委員連合会長賞)を受賞しました。
 おめでとう。
 また、選んでいただいたことに、衷心より感謝申し上げます。

 7日(土)には、その授賞式が旭川で行われる運びとなっています。
 飛び切りの笑顔が目に浮かびます。

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 ところで、愛加さんの作文には、大人へのメッセージが込められた部分もあります。

「私はずっと不思議なことがあります。
 私たち子どもよりも長い人生を歩んできた大の大人が、(どうして)
 子どものお手本とならないことをするのか? ということです。
 犯罪や殺人などをすることは、良いお手本なのでしょか? 大人がまず、
 考えを変えなければ今の子ども達が良い大人にはなれないと思います。
 自分は命を大切に生きていける大人になりたいです。」

 自分の命も、他者の命も大事にする大人、子どもの良い手本になる大人・・・それはきっと、どの子も期待する大人像でしょう。
 そして、われわれ教師には、子どもの心に傷を負わすナイフを突きつけない、そんな大人であることも子ども達は求めていると思います。

 すべての子ども達が、「生きること」自体に意味を見いだして今を生きていけるように、これからも激励することを忘れずにいること。
 そして、教師はその立ち振る舞いや言葉に良くも悪くも子どもの未来を大きく作用する力があることを、今一度思い起こさせた作文でした。

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