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2学期最後の日-終業式を前に

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 12月21日。今日は2学期の最後、終業式の日です。
 終業式は今日1日の最後、6時間目に行われます。
「笑顔で終われる1日にしましょう!」
本間教頭先生が職員朝会で、先生方に呼びかけました。
「そんな1日にするぞ」
先生方も、そう思ってくれたようです。

 2学期は、南中ソーラン全国交流祭練習(沿岸小中合同チーム“絆”練習及び生徒の発案による自主練)に始まり、燻製作り、交流祭・食マルシェ参加、職場体験・体験学習・修学旅行、新人戦、小中スポーツ交流、文化祭、水産タイム発表会、生徒総会・新ジャージ決定…休む間もなく様々な行事が続きました。
 その一方で、生徒参加型授業の創造・基礎学の取り組みが継続され、文化祭が終わった後からは放課後学習会の取り組みなどにも取り組み、学力向上と進路指導に力点をかけて教育活動が行われてきました。
 体験とがんばり、そして生徒同士の横と縦、学級づくりと全校縦割り活動・部活における関わる合いを通じて、信頼関係が深まり、互いに伸び合う2学期になったと思っています。
 一人ひとりが確かに成長した2学期だったと感じています。
 終業式で、そんなことを確かめ合えることを楽しみにしています。

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 最後の週、生徒会では、連続的に楽しいレクを企画実施してくれました。
 2学期がんばったことで心の中にため込んだストレスを発散しよう(?)、進路実現に向けてがんばっている3年生を激励しようというねらいで、バレー・バスケット・ミニクリスマス集会を実施です。
 みんなで汗を流し、声をかけあい、好プレーに拍手を送り、笑顔がほころびました。
 これも、「笑顔あふれる学校にしよう」と、“ポジティブ”を全校スローガンに掲げる生徒会の、自分たちの力による「楽しい学校」づくりです。

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「先生方のがんばりで今日まで来ました。ありがとうございます。」
 職員朝会で先生方にお礼を言いました。
 暗くなるまで子どもとともにあり、土曜日も部活や産業教育の指導にあたり、授業準備・分掌関係の仕事を毎日毎日遅くまでがんばってくれる先生方。
 授業の質の向上・教師力向上をめざし、熱心に集団的に研修をしたり、授業をした者と授業を観た者が語り合ったりしていた先生方。
 進路実現のために、子どもの意欲づけを働きかけ、最後まで寄り添って指導をしてくれる先生方。
 そんな先生方が子ども達の成長を引き出し、支えてくれました。感謝です。

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 もう1つの感謝は、地域の皆さんに対してです。
 昨夜、第1清浜町内会の総会がありました。小さな地区の町内会です。宗谷中学校のある第1清浜は、30を少し超えるくらいの戸数です。
 昨夜の参加者も人数は多くはなかったですが、町内会長で子育て連協の中でもご尽力いただいている和田さん、現学校評議員の畑野さん、成田元PTA会長、長年産業教育のエビ籠作りで指導をしてくださった叶野さん、宗谷中も若手卒業生の岩本さんなど日頃からお世話になっている地元中の地元の方々と、歓談することができました。
「何かあったら、いつでも相談してください。どんどん力になりますから。」
「岩本君なんか、頼んだら、何でもやってくれるよ。」
「おう。学校から頼まれたら、何でもやっから。」
 力強い励ましの言葉に勇気をたくさんもらいました。
「今年も、困った時にいろいろ力になってもらい、ありがとうございます。何かあったら、すぐSOSを出しますから宜しく!」
 つい甘えて、そんなことを言ってきてしまいました。

 それにしても本当に心強い、地域の皆さん方の応援エールです。1年を通じて、また私が赴任した8月以降のピンチの場面ごとに大きな支援をいただきました。心から感謝です。
 そして、子ども達が先生方の指導を受け入れ、課題に向かっていくのは、小さい頃から地域の人たちの愛に包まれて育ってきたからです。地域の愛と支援が、子ども達の課題に向かう意欲や自尊感情、誇りを育てているのです。
 そのことも忘れず、そのことに感謝しながら指導に当たれる先生方にいっそうなるよう、伝えていきたいと思った夜でした。


追伸:宗谷中看板(レリーフ)無事に復活!
    各方面からのご心配、市教委の早速の措置、ありがとうございます。
    冷たい風の中、現在作業中の様子です。お疲れ様です。

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教育委員さんの訪問がありました

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 12月13日(木)、教育委員さんが学校訪問されました。
 井上教育委員長さんはじめ大山・今田・池田各教育委員さん、それから表教育長さんを始め事務局の皆さん、総勢12名で訪問してくださいました。
 そろって現場に足を運ぶ日程を生み出すことは、なかなか難しいと思います。その中で宗谷中学校を訪ねて下さり、とてもありがたいことです。中途異動した校長を励まそうという意図もあって、本校を訪ねてくださったようです。

 けれども、予定時刻よりうんと早くに皆さんが到着したのには、少々動揺しました。教育委員さん方の熱心さを痛感しました。しかし、授業までの「間」に、会話する内容までは準備していない…。
 そんなこんなで、授業参観の時間となりました。

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 1年生は美術。桑畠先生が「イメージする力」を課題として発想したことを絵に表す授業を行っています。専門教科ではないのですが、落ち着いた授業ぶりです。
 2年生は英語。布川先生が、グループによるコミュニケーションを活かした授業を展開しています。先生の指示で、子ども達が3人集まり英語で対話をしています。教室には気持ちが乗ってくるようなBGMが流れています。
 3年生は数学、課題は「平面図形の相似」。平川先生が、グループを活用しながら、相似比を考えさせています。静かな中、しっかり学習しようという緊張感が伝わってきます。子ども達の眼は、しっかり先生や黒板に集中しています。
 
 教育委員さんたちは各教室をまわり、熱心に子どもの様子、先生方の指導の様子を見ています。時には真剣な表情で、時には笑顔だったり、感心したようにうなずいたり…。教室の後ろの掲示物を熱心に見つめる方もいらっしゃいます。そこには、子ども達のプロフィールや4月からの学級の歩みが貼られています。子ども達それぞれの目標と反省などを書いた用紙も…。
 
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 次のコマは懇談です。定刻になり、懇談会場の会議室に行き、やや待っても委員さん方がやってきません。どうしたかな? と思っていると、しばらくしてチャイムが鳴ると三々五々集まってきました。スケジュール通りでなく、授業が終わるまで参観して下さっていたのです。ありがたいことです。
 懇談では、本間教頭先生が学校経営の概要を説明し、子ども達の様子を生徒指導部長の川端先生が報告し、産業教育に関わる質問には田中先生が受け答えをしました。

 教育委員さんや教育長さんから様々な質問が飛びました。
「学力づくりでは、どんな取り組みをしていますか?」
「放課後学習は、どれくらいの時間? 外部人材を活用していますか?」
「産業教育の出発は、どんなところから始まったのでしょう?」
「船外機を寄付されたとのことだけれども、何に活用しているの?」
「子ども達の課題としてどんなことがありますか?」
「『中1ギャップ』はありませんか?」
「3小から集まる中1では、人間関係づくりに難しさはありません?」

 授業づくりが学力づくりを基本であること、それにプラスして放課後学習会・夏冬休み学習会・基礎学の取り組みを伝えました。
 子ども達の課題では、関係を紡ぐ力、コミュニケーションの力に課題のあることを話題に。その解決のために、関わり合う活動を大事にしていること、何かトラブルや問題が起きれば、それを絶好の学びの機会にしようというスタンスでいること、小学校でも小小交流を行い、小中で関係力を高める営みをしていることを紹介しました。
 おかげで、巷で言われているような「中1ギャップ」はあまり感じていません。
「行事や産業教育活動が子ども達の課題解決に相乗効果がありますか?」
 こんな質問も出されました。
「行事や産業学習による、横のつながり、縦のつながりを通じて、子ども達の関わりを深くし、コミュニケーション力を高める効果をもたらしている」と、川端先生が答えてくれました。
 また、産業学習の長い歴史は、地域の期待に応え、地域と共に歩んだ歴史であること。そのことに、先生方も意義を感じ変則的な勤務もいとわず大いに貢献してくれていること。産業学習が子ども達の心に「誇り」と地域への感謝の心を育んでいることを共通にすることもできました。

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 授業の感想も述べてくれました。
「グループで英語の受け答えをしたり、問題を解きあったり、活動のある授業でしたね。」
「美術では、1回目より2回目の方が発想力豊かに描けていましたね。」
「自分の描いたものを表現するのに、単語でなくセンテンスで話せていましてね。」
「先生方が授業に工夫を加える努力をしていることを感じました。」
 落ち着いた雰囲気の中で授業が展開されていること、子どもら同士の授業の中での関係、教師と子どもとの関係、教師の授業づくりの様子に、やや安心した面持ちでした。

「最後に何か、教育行政に要望はありますか?」
 そんなことを逆に質問されました。
 田中先生が代表して、今の時代に応じた指導を展開するために、デジタル機器を少しでも導入してほしい、そうしたものがあると、もっと豊かな授業づくりができることを力説しました。ちょっと申し訳なさそうな顔の教育委員会事務局の面々でしたので、これからに期待です。

 懇談時間も予定を超過して話し込みました。皆さん、学校の状態をつかもう、学校を激励しようという気持ちであふれていることを切に感じました。
 その後、給食を食べて、次の訪問校=富磯小に向かうのですが、給食だけは食べ終わるのが早かった。少しの時間が平らげて、早速次に向かいました。最終的には、予定の訪問時間となり、富磯には定刻よりもきっとまた早く着いたことでしょう。

 帰りがけ、井上教育委員長さんがそっと耳打ちして、次に向かいました。
「校長先生と教頭先生が元気なのが何よりです。」
 心配してくれているんだな。若い教頭先生は、実際いつも元気ですが、私もまた健康に留意してがんばらねばと思いました。

 皆さん、お忙しい中、じっくり見て、語り合い、耳を傾けていただき、本当にありがとうございました。またのお越しをお待ちしています。

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市長訪問―激励をありがとうございます

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 12日夕方、稚内市工藤広市長を生徒代表が表敬訪問しました。
 その目的は、今年度の産業教育(水産教育)の取り組みを市長さんにも聞いていただき、稚内市からの支援や激励に対してお礼を伝えることと、産業教育の中で製造した『宗谷100% 宗谷中学校タコくんせい』・『宗谷100% 宗谷中学校ホタテ燻製』を届けることでした。
 市長さんにも認めてもらい、激励を受けることで、生徒達が自分たちの活動と学習に自信を持ち、地域に対する感謝の気持ちがいっそう強いものになれば…と願って出かけました。
 生徒代表は、前水産部長・副部長の3年生の蠣崎君と北浜君、そして生徒会長の畑さんです。

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 市長室に招き入れられ、ソファに座ることを許されて、室内に少し張りつめた空気が流れます。スタンバイして少しの間をおいて、工藤市長が登場されました。訪問を受け入れて下さったことに感謝を述べた後、いよいよ生徒達の出番です。
 まず、蠣崎君は、今年の水産部の活動の内容、修学旅行の販売実習の体験、高橋はるみ北海道知事との面会できたことの報告と支援に対する感謝を述べました。メモを見るわけでもないのに、それぞれを順序立てて整然と、静かな口調ながら委縮する様子もなく、落ち着いて堂々と伝えています。なかなかたいしたものです。
 次に、北浜君は、水産部のリーダーとして取り組んできたことの振り返りや、伝統を後輩たちにしっかり引き継ぐ決意などを、ちょっと緊張感もありながらも市長さんをしっかり見つめ、はっきりとした口調で伝えました。
 最後に、畑さんから工藤市長に、宗谷中の『タコくんせい』と『ホタテ燻製』を贈呈しました。
 『日刊宗谷』の記者さん、市の広報部の担当者のカメラが向けられました。カメラが向けられても、位置取りの注文を受けても、動じることなく、畑さんは対処します。普段からわかってはいましたが、これまた堂々としたものです。

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 その後はしばし、市長さんと懇談です。
「報告書を見せていただき、学年ごとにテーマをもってしっかり学習しているんだなと、改めてわかりました。ここまで地域に根ざした活動をやっている学校は、稚内でも他にないですよね。」
 市長さんは、子ども達を励ます感想を述べてくれました。
また、「漁業は稚内の大事な基幹産業」と言い、宗谷中の『エビ籠漁』やエビの飼育とからめて、子どもの時代の前浜で遊んだ思い出を話してくれました。
「僕らが子ども時代はね、まだ前浜があって、エビを獲って遊んだんだよ。道に落ちているスケソウの身をつぶしてえさにしてね、虫網の網に細工をして、それを海藻のところに沈めておくと、30分ぐらいしたらかな、虫網がいっぱいになるくらい北海シマエビが獲れたものですよ。」
 海釣りが趣味だということも教えて下さったりして、稚内の市長さんが海や漁業に思い入れをもち、大事にする気持ちをもっていることを知り、子ども達もきっと宗谷のこと、水産学習のことを誇りに感じたことでしょう。

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 市長さんから、質問も投げかけられます。
「だいたい決まった学習をするんですか?」
「燻製の細く切ったりするのも、自分たちでやっているの?」
「札幌の販売実習は、どこでやったの?」
「殻から身をはずしたりもするの? 上手にできますか?」
 質問のたびに、蠣崎君がだいたい即座に応え、会話が弾みます。的確なかみあった受け答えに、驚きます。さすが3年生、前水産部長です。
「自分の将来について考えるようにもなったんだよね?」
 校長が無責任に突っ込みを入れても、蠣崎君がちゃんと応えてくれます。
「高校は普通高校に行くのですが、卒業したら、地域の人たちにいろいろと教えてもらって、漁師をやりたいと思っています。」
 市長さんが「そうなんだ」と感心しています。宗谷中の水産学習の価値を、いっそう感じてくれたようです。

「まさに、キャリア教育だよね。後継者を育てている。」
 同席して下さった、表教育長さんも水産教育への評価を述べてくれました。
「とても素晴らしい学習をしているので、ぜひ後輩たちに引き継いでください。」
 工藤市長さんから、最後に再び激励され、訪問は終了しました。

 多忙なスケジュールを割いて面会して下さり、しかも予定の時間をオーバーしてお付き合いしてくださいました。子ども達に温かい眼差しを注ぎ、生徒達を尊重して応対していただき、たくさんの激励を下さった工藤市長さんに、感謝の気持ちでいっぱいです。
 また、訪問の橋渡しをしていただき、同席し、市長さんと同様に温かな眼差しを注ぎ、子ども達の報告や受け答えに笑顔でうなずいてくださった、表教育長さんを始め、吉田教育部長・青山教育課長にも心からお礼申し上げます。

 市長さんの期待に応え、宗谷中の水産教育は次年度も続きます。それ以降もずっと続いていくことでしょう。
 これまで同様、いや、なおいっそうのご理解・ご支援を、どうか宜しくお願い致します。

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「学力向上」への道―回り道のようでも、生きて働く学力をめざして

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 『全国学力学習調査』の結果が過日新聞報道されました。テストの点数は、「学力」を評価する1つの指標ですので、北海道が「中学国語B」を除いて全国平均を下回っていること、そして、宗谷が下位に低迷し、とりわけ中学校は数学と理科が道内の最下位に位置していたことに、衝撃とともに厳しい見方がされています。現場を預かる校長として、この結果を重く受けとめています。

 この結果を受けとめ、これまでの取り組みを振り返り、学校としての改善策を考えていかねばと思っています。しかし、改善策を間違えると、かえって子ども達を、やせ細った「生きる力」のない人間にしてしまう危険性もあると考えています。
 北海道教育委員会高橋教一教育長は、次のような趣旨の講演をしているとのことです。

 道教委は点数を上げるためにテスト対策や点数競争をさせようと言っているわけではない。
 「生きるために最低限必要な知識が北海道の子どもたちにきちんと身についていないのではないか」「物事に真摯に取り組もうとする姿勢が育っていないのではないか」「こういう生活習慣を引きずったままで、一人前の大人として地域社会を担い、子ども達を生み育てていけるのだろうか」という危機感を持っている。・・・
 この基礎学力問題は「平均点の問題ではない。平均点に矮小化すべきではない」と考えている。「九九ができないまま」「アルファベットが書けないまま」子どもたちは卒業していく。・・・
 大事なのは、一人ひとりの子どもに、自立して生きていくため最低限必要な基礎学力をきちんと身につけさせること。これは「競争主義」とか「新自由主義」ではない。純然たる「教育論」。
 最近、「基礎学力保障」という言葉をよく用いる。子ども達一人ひとりに最低限の学力を身につけさせて社会に送り出してあげたい。そのための取組を着実に行えば、結果として平均正答率は全国を上回るはず。「全国平均をめざす」と掲げたのは、そういう意味。
   (『日本教育新聞』北海道版11月26日号「高橋道教育長講演要旨」から)

 テスト漬け、ドリルドリルで点数を一時的に引き上げることは可能です。しかし、以前から言われていました。それらは、「剥がれ落ちる学力」であると。
 難易度の高い国立大学に入った子が、課題解決について自分で見通しを持ち考えたりできない、困難に出会うと自分で打開できずに立ちすくんでしまうなどなど、受験をクリアした「学力」が大学で出会う学問への挑戦に生きて働くものに必ずしもなっていないという嘆きを、ある大学の先生が話していました。
「なぜだろう?」
「このことから、きっとこうなるのではないかな?」
「自分は、○○だから、こうなると思うけれど、君はどう思う?」
「私は、△△を理由に、こうなると思うけどな? 君は?」
「んんん…。なるほど。でもな…」
 疑問に思ったことを自ら調べたり、ある根拠をもとに予想して確かめたり、それぞれの根拠をもとに考えをだしあったり、それらにじっと耳を傾けて自分の考えを熟成したりしながら、「そうだったのか!」「やっぱり!」「違った!なぜ?!」「なるほど」・・・という納得や感動をもって「わかった」と感じられる授業。
 そんな授業の積み重ねが将来に生きて働く「学力」を育んでいく、本校はそんなスタンスでいます。

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 12月11日(火)の『朝の打ち合わせ票』の本間教頭先生のコラムには、こんな文がつづられています。

■研究授業お疲れ様でした。学力向上の鍵は授業づくり。学習会や個別指導はあくまでも枝葉の部分。授業の幹を太くするためのお互いの「学び」ができた昨日でした。

 10日(月)に、本校では、中西宗谷教育局指導主事を助言者に迎えて、研究授業を行いました。2年生の数学です。
 授業後の研究協議で、いくつかのアドバイスをもらい、これからの数学授業をいっそう充実させるよい機会となりました。また、授業者だけでなく、先生方それぞれが自分の授業を振り返る機会にもきっとなっただろうと思います。そのことによって、わが先生方は、きっと次の自分自身の授業づくりの改善を考えたに違いありません。
 そのことが学力形成の核であると教頭先生は言うのです。私もそう思います。
 結果を受けとめて、テストのためのテストをやっても、「生きる力」としての「学力」は形成されない。とある県の教育委員会の方が「国語と算数に特化して、テストの点数を上げた」と胸を張っているという記事も目にしましたが、道教育長の考えはそうではないだろうと本校では受けとめているということです。
 授業者として苦労をかけましたが、準備をし授業を提供してくれた平川先生に、感謝です。

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 本校は、以上のように、「わかる授業」を核として学力形成をめざし、それに資するために実践と研究を行っています。また、その土台づくりとして、「自己肯定感を持って共に学びに向かう集団の育成」を研究主題としています。
 それは、それぞれの考えや意見を尊重し合う、聞きあう、そうした生徒同士の関係の形成を通じて、いっそう意見や疑問が出されあい、時には「わからないから教えて」というSOSの発信もできることで、思考を補完し合ったり深め合ったりすることが可能になり、「わかる」ことにつながるだろうと考えているからです。
 授業公開した2年生の学級の生徒同士の関係性は、「共に学びに向かう集団」になってきているぞとみている者が感じる状態でした。3人がグループになって、考えを述べ合ったり、笑顔でホワイトボードにみんなのまとめを書いたり、とても気持ちの良い雰囲気を子ども達が醸し出していました。そうした集団にするための意図的な学年団の営みがあったことを感じることができました。
 このよさをさらに進化させ、各教師が自らの授業を振り返って、課題を見出し1つ2つと改善に着手したら、子ども達の「生きる力」としての「学力」はきっとさらに伸びるに違いありません。

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 また、本校では、そうした授業づくりの一方で、基礎学の取り組み、放課後学習会、個に応じた個別指導、家庭学習の取り組み、そして冬休み期間中にも学年ごとの学習会も行っています。
 すべて、子どもたち一人ひとりに基礎基本を定着させるためです。そのことを通じて、自分に自信をもち、未来を自ら切り拓く力を何とかつけてあげたいと、全教職員がそう願っています。
 子ども達一人ひとりに愛情を注ぎ、子ども達のために全力挙げてがんばる本校の先生方、積極的に授業を公開しあう先生方を本当に頼もしく思っています。
 遠回りのようだけれども、授業の質的向上と子ども自身の学ぶ力と意欲を育むことこそ、子ども達に確かな学力を定着させると考えています。
 大丈夫。そのことが着実に前進を見ています。迷わず進みたいと考えています。

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12月7日、爆弾低気圧による臨時休校

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 今日は、臨時休校としました。爆弾低気圧による暴風雪のためです。
 朝5時半過ぎの段階では、雪はさほどついていない状態でしたが、何しろものすごい強風です。家がガタつき、吹く風の音もはんぱではなく、風速20メートルを優に超えているような感じです。しかも停電です。問い合わせると、稚内―宗谷岬間のバスは走るとのこと。しかし、大岬から目梨泊まで国道は通行止め。東浦の生徒は来ることができません。
 夜明け前の暗闇の中で教頭先生と連絡をとりあい、沿岸校長会の花田事務局長とも連絡をとり、即、臨休としました。
「校長先生、ごみステーションが倒れていましたね。」
早朝の学校で落ち合った教頭先生が報告してくれました。
「えっ?!」
 住宅の壁を伝い、強烈な横風に踏ん張りながら校舎にたどり着いたので、風の向きの反対側に位置するごみステーションが倒れていることにまったく気づきませんでした。目が覚める前には、もっと風が強かったのでしょう。

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 夜がしらじら明けても強風は収まりません。薄暗いの中、カチッと言う音と瞬間的な光がどこからか発せられました。停電の復旧です。子ども達の登校しない学校ですが、先生方の仕事には何とか支障がないようです。
 ちょっとほっとはしましたが、外を見ると、真っ白です。相変わらずの強風に雪がつき、今度は猛烈な吹雪です。そうこうしているうちに、教頭先生からまた報告が。
「校長先生、校門が倒れています!」
「国道沿いの看板がまた倒れたの?!」
 今年4月4日の爆弾低気圧では、学校名が書かれた校舎看板が倒れています。
「違います! 金属製の、あの立派な校門です!」
 このホームページの『学校概要』のトップにある写真に載っている、わが校の表門が土台のところからポッキリ折れて、倒れてしまっているではありませんか?!
「持ち上げようとしましたが、びくともしませんでした。」
 今回の爆弾低気圧による強風も、やはり相当なものでした。宗谷岬の瞬間最大風速は36メートルとのこと。清浜を抜けた強風も負けず劣らずだったのでしょう。

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 今日は3年生がテストの日でした。来週に延期です。
 明日は数学検定の日です。意欲を持った生徒がチャレンジします。天候が収まり、無事検定ができることを祈っています。
 期末テストが終わり、子ども達はつかの間ほっとしたようですが、数学検定や基礎学合格をめざし、地道な学習を続けています。また、3年生は進路実現をめざし、今が学力づくりの正念場。臨時休校をきっと学習の時間にあてているのでは? 
 3年担任の牧野先生からは、学力アップのために、土・日に勉強をみてもらいたいというリクエストが生徒からあったそう。
「がんばりたいというので、学校を開けてほしい。」
 牧野先生の申し出に、勿論OK。子どもの意欲に向き合い、土日もなく寄り添ってくれる担任の先生に心から感謝です。数検も英検も週休日の実施。先生方に本当に感謝です。

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 日曜日は、各部活が保護者と共に3年生への感謝と進路実現への激励もこめた「納会」を実施予定です。お昼と過ぎても、風は一向に収まる様子はありませんが、明日・明後日の個別学習会・部活・数検・納会が無事できることを祈りばかりです。
 連れずれなるまでに記した、本日の『日誌』でした。

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 ↑秋の日の穏やかな学校の前浜。遠くにサハリンを望む。

後期生徒総会:エールを交わし、ポジティブへ

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 後期生徒総会が行われました。先週のことです。
 議事は、前期活動の反省、後記活動計画の提案、生徒会憲章に関わる振り返り、そして新ジャージについての検討でした。
 1学年1学級、生徒の数も1学年10名前後という小規模学校の良さを感じる機会でした。と同時に、生徒達は発展途上人、まだまだ可能性を伸ばす働きかけが必要であることを感じた場面でもありました。

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 良さを感じた1つは、生徒会や常任委員会(2つだけですが…)だけでなく、学級の反省も交流できること。学級数が多ければ、せいぜい紙上交流が関の山だけれども、本校では各学級(学年)の代表が声に出して全校に伝えることができます。また、反省に対して意見や激励も直接声で伝えられます。そのやりとりは、さながらエールの交換。これも小規模の良さを感じた2つめです。
 学級で振り返って肯定的に評価したことや反省したことを述べ、それに対して激励の言葉をかける。また、その励ましに「ありがとうございます」と感謝を述べる。
 形式ばっていると言われればそうかもしれません。「型」にはめていないかといえば、確かに自由闊達とは言えないかもしれない。でも、言いたいことだけを言いあっているのとは違った、「思いのつながり」「日常における縦横のつながり」を感じる総会でした。

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 ここで、各学級がめざす目標と、その振り返りを紹介しましょう。
★1年 『友と共に努力しよう』
 *前期を振り返って:前よりクラスの絆が深まった。
★2年 『パズル~一人欠けたら完成できないからみんなで協力していこう~』
 *前期を振り返って:達成度87%。
去年よりみんなで協力できるようになったし、絆が深まった。
★3年 『Let’s enjoy!!』
 *前期を振り返って: 半年間であった行事・活動を団結して「enjoy」できた。

 どの学年も、つながりが着実に深まってきて迎えた総会だったようです。そうしたつながりこそ、子ども一人ひとりの自尊感情、自分への信頼を育み、相互に意欲を引き出しあい、より高いものに向かっていく挑戦心やたくましさを育てるものと信じています。
 前期の成果、前期で作った土壌の上に、小さくとも一人ひとりの「花」を咲かせてほしいと願うばかりです。

 ところで、「発展途上人」のゆえんは、『新ジャージの決定』の話し合いの場面が象徴的でした。
 生徒会の提案は、必ずしも多くの人が賛成するものではなかった。それに対して、提案の趣旨をきちんと受けとめてかみ合った意見を述べ合う、自分とは対立する意見の根拠を掘り下げて相手を説得する言葉を考える、話し合いを一致の方向に向けていくための言葉を考えて発言する…正直、まだまだその域には達してはいないなということが浮き彫りとなりました。
 そうした力は、授業の中、行事をつくる過程の論議、部活動のミーティング、学級生活に課題を見出し真剣に討議する中などで形成されていく力でしょう。
 子ども達に「伸びしろ」がまだまだたくさんある。そのことは、子どもはとっても可能性に満ち、教師にとっては目の前にやりがいが待っているということです。

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 Positive(ポジティブ)~積極的に行動しよう!~
 後期生徒会の「全校スローガン」です。
 重点目標は、①元気な挨拶! ②思いやりを大切にしよう!

*自分から発信してみる、自分から信頼を寄せていく、
*勇気を出して自分の心を開く、困ったときには「助けて」と言ってみる、
*もしもすれ違いがあった場合でも「きっと何かわけがある」と考えてみる…

 元気な挨拶をする宗谷中生、思いあう関係が形成されるために、きっとみんな、こんなことを考えているのではないかな…と思います。
 まず自分から。みんなで確かめ合ったことに、信頼をおいて。
 仲間から先に発信があったら、笑顔で挨拶を返す。
 そんな光景が、これから毎日あちらこちらで見られる宗谷中は素敵だなと思います。そんな中で過ごせることが、とっても嬉しく、楽しみです。

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水産タイム発表会―地域・保護者、先生方・後輩に見守られて

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 毎年恒例の「水産タイム発表会」を11月27日に実施しました。
 この発表会は、今年度の水産学習で学んだことを学年ごとに発表し交流し合う機会です。発表会には、保護者や地域の皆さんにもお越し願い、学びを評価していただき、生徒達の次への意欲を励ましてもらう会でもあります。
 また、この発表会には沿岸3小学校の5・6年生を招待しています。後輩たちに対して発表会は、宗谷中学校に入学したら学ぶ「地域に根ざした学習」についての事前レクチャーともなっています。ですから、沿岸の「保小中連携事業」の大事な1つでもあります。
 今回も、多くの保護者、町内会長さんや小学校のPTA会長さん、役場の支所長さんなどの地域の皆さん、後輩、お世話になった小学校の先生方が見守る中での発表会となりました。

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 1年生は、「地域の方々に学ぶ漁労体験学習」をテーマに、
①浅海増殖センター見学のまとめ
②エビの生態とエビ籠作り
③エビ籠漁とエビ調理、の3つを発表しました。
 プロジェクターを駆使したり、自分たちで作ったエビ籠の実物を披露したりしての発表です。

 2年生は、「地域の方々に学び、地域の方々とふれあう加工体験学習」がテーマ。発表内容は、
①加工場見学について
②必見!タコ燻製
③地域配布アンケートについて
 タコ燻製の作り方発表は、自分たちで模型を作って、タコ足を切ったり、皮をはいだり、イボをとったりするようを実際のように披露して、会場が納得の表情。

 3年生は、「生徒の生き方の発見につながる流通分野の学習」をテーマに発表。内容は、
①宗谷の海産物の流通について
②宗谷のPR活動について
③販売実習で学んだこと 
 水産学習が地域の支援と協力でできることへの感謝をこめての発表です。

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 参加された方々に感想をお聞きしました。

★大岬小学校 花田校長先生
 見ている人がわかりやすいように、発表をとても工夫していましたね。学年を追うにしたがって発表内容がレベルアップしていました。それぞれよく調べています。
水産学習の成立に地域の人たちの支援があることをきちんととらえていて、感謝の気持ちがすごく表現されていたと感じました。

★宗谷小学校 宮田校長先生
 2年生のタコの燻製作りの過程を、用具を作り、実物に見立てて、切ったり、皮をむいたり、イボをとれて、小学生が見てもわかるようにわかりやすく工夫していたのが印象に残りました。 
 3年生の札幌での販売実習の様子も映像で見ることができ、がんばったようすをじかに見られてよかったです。札幌では、販売の時に毎年来てくれる人もいるとのことで、ずっとやってきたことが定着して、応援してくれる人をつくったんだなと歴史を感じました。
 1年生が先輩から学ぶ場にもなっていましたね。

★大岬小学校 後藤教頭先生
 学年が上がることに発表のレベルが上がり、3年間での生徒の成長がすごく見えました。調べた内容も詳しく、発表の仕方やまとめ方が見ていてわかりやすく、すごく上手だなと思いました。
 生徒の皆さんが、水産学習に自信を持っているんだなと思いました。

★小学生の皆さんから
・エビかごの作り方がたいへんだとわかりました。
・キャラクターなどを使って、わかりやすく楽しく学べてよかったです。
・タコのくんせい作りのもけいがよかったです。
・来年、自分が中学生になるので、今回わかったことを参考にしてわかりやすく発表できるようにしたいです。

 富磯から参加して下さった、田中純富磯小PTA会長さんからは、励ましのメッセージが届きました。温かい感想と激励の中に、水産教育が、宗谷中が、地域から期待されていることをひしひしと感じました。
 
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 地域の皆さん、保護者の皆さん、小学校の先生方からの期待に応えて、今後も水産教育の充実に努めたいと思います。皆さん、これからもご支援・ご協力、そして温かい激励をどうか宜しくお願い致します。
 最後に、アドバイザーとして子ども達を評価・激励して下さった、宗谷漁協理事熊谷明男様、お忙しい中、本当にありがとうございました。

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宗谷小「地域学習実践発表会」にお邪魔して…

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 11月19日に行われた、宗谷小学校の「地域学習実践発表会」にお邪魔しました。
 宗谷小学校は、本校校区の3つの小学校の1つです。一番お隣の学校で、数百m稚内よりの高台に建っている学校です。宗谷小学校がある宗谷は稚内発祥の地で、宗谷小は稚内で一番長い歴史を持ち、今年が120周年の記念の年です。
 「地域学習実践発表会」は、それを記念したミニイベントの1つです。

「宗谷は稚内発祥の地。
 宗谷小は稚内で一番長い歴史を持った学校です。
 誇りをもっていきましょう。」
 宮田校長先生の挨拶を皮切りに、複式の3つの学級がそれぞれにテーマをもって調べてきた、地域のこと、学校の伝統についての発表です。

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 トップバッターは、3・4年生。発表テーマは、『宗谷の名人しらべ』です。
 「タコとり名人」(その正体は、宗谷中:畑PTA会長さんでした!)に始まり、「エレキギター名人」・「漬物名人」・「エビとり名人」・「なまこ研究名人」・「コンブとり名人」・「宗谷の歴史をたかる名人」・「もずくとり名人」…何とも多士済済。宗谷にはたくさんの名人がいることを知りました。
 各名人が子ども達にインタビューされている絵がスクリーンに映し出されるたびに、会場が笑顔になり、発表する子ども達を見つめる眼差しが温かくなります。
 子ども達が地域で発見した「名人」は、うちのおじいちゃん、友達のおじいちゃん・おばあちゃん、近所のおじさんやおじいちゃんでした。身近に「名人」がいることを子ども達も知って、きっと皆さんのこと、地域のことを誇りに思ったに違いありません。

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 2番手は、1・2年生。テーマは、「宗谷のまちしらべ」です。
 宗谷・第1清浜・第2清浜、宗谷小の校区にある、3つの地域を自分たちの足で歩いて調べ、いろんな発見をしたことを発表してくれました。
「宗谷には、予想以上に家があって、びっくりしました!」
 子ども達は、自分の目で確かめたことに新鮮な驚きをもつことを知りました。
 まち調べの最後には、「まち探検クイズ」です。
「宗谷公園にある銅像の人は、誰でしょう?!」
「宗谷公園に、コーヒー豆の碑は、なぜあるのでしょう?!」
「大越さんの裏には、何があるでしょう?!」
「清浜の港にある、灯台の色は?!」……
 地域色豊かなクイズを、きちんと「3択」を用意して出題してくれます。会場も得たもの。上手に間違う挙手もあって、1・2年生は大喜びです。

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 最後の発表、5・6年生のテーマは、「宗谷小の伝統」です。
 『宗谷海鳴り太鼓』については、その始まりや何を表現したかを調べて発表していました。『宗谷海鳴り太鼓』は、宗谷の海から聞こえる、心地よい自然の潮騒の音を表したものだそうです。
「歴史があるので、これからも大切にして、叩いていきたい。」
子ども達が決意を述べていました。
 その他、昔の運動会、学芸会などを資料から探り、発表していました。参加されたお父さん、地域の人の懐かしげな表情、そして思い出話のつぶやきも聞こえました。

 その後、「名人」や地域の大先輩から、招待してもらったお礼や懐かしい思い出話、子ども達への励ましと期待の話がされました。子ども達も、満足そうな顔をしてしっかり耳を傾けていました。
 最後は、120周年を記念して作成した『宗谷小カルタ』のお披露目です。読み札の句は、保護者や地域の皆さんから寄せられ採用されたものもあるとか。
 12月2日の『餅つきカルタ大会』で、初使用するそうです。楽しみですね。

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「地域は、お願いしたら、本当にいろんなことをしてくれる。
 これなら、もっと早く、頼んでおけばよかったな…って感じたよ。」
 集会を終えて、宮田校長が実感をこめてつぶやいていました。

 学校は、「地域の学校」である。家庭・地域との連携・協力があってこそ、子ども達を成長させることができる。地域は、そのために学校に協力は惜しまないはず…。常々そう思いつつも、実践には至っていないことがあるなという思いは、宮田校長と同じです。
 地域あっての学校。家庭・地域・学校の力合わせこそが子どもを伸ばす土壌を豊かにする。そして、地域には「愛」があふれ、「名人」もキラ星のごとくたくさんいらっしゃる…。
 そんなことを感じて帰ってきた、宗谷小実践発表会でした。
 参加させていただき、本当にありがとうございました!

先生方と学校の元気の源―管内教育研究大会

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 人、人、人…。
 11月17日(土)のお昼時、稚内中央小学校の体育館は、人でいっぱいでした。
「うちの先生方、どこにいるかな?」
ずうっと見渡しても、1回では見つけられません。そんな私を先生方見つけてくれて、手を振ってくれました。本校の先生方が車座になってお弁当を食べています。

 体育館に集まったのは、宗谷管内各市町村の教職員です。その数、約600名。宗谷管内の教職員の4分の3以上の人が集まった数です。なかなか圧巻です。11月半ばの体育館なので、ちょっと底冷えはしますが、それとは別に熱気が伝わってきます。
「いやあ、こんなに先生方が集まったのは、久々に見ましたね。」
「いつ以来だろう?」
「『50周年記念大会』以来かな?」
「10年ぶりか…」
 この日、行われたのは、宗谷管内教育研究大会。
 これから開会式が行われ、その会場が稚内中央小学校。開会式に引きつづいて、各教科や学力づくり・特別支援教育・児童生徒理解・カウンセリング・学校保健・学校事務・複式の授業づくり…と全20の分科会が行われますが、参加者が予想を超えたため、稚内中学校と2会場に分かれて行うことになりました。

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 子ども達の確かな学力づくりと豊かな心を育み、地域・保護者から信頼される学校をつくるために、管内的な学び合いの場=教育の広場をつくりだし、一堂に会して学ぶことでわれわれ教職員の力を高めよう、学校研究を充実させようというねらいをもって、宗谷管内の教育関係者が年月をかけて準備してきた大会でした。
「いろいろと学びたい。自分の専門教科の授業が見たい。」
「自分の実践を検証してもらいたい。」
「同じ教科を教える仲間と語り合いたい。」
「今抱えている悩みを聴いてもらいたい。意見を聴きたい。」
「学級の現状をよりよくするために自分が考え実践していることに
 ぜひ意見やアドバイスをもらいたい。」…
 そうした様々な、現場教職員の願いや悩み、ラブコールに応えて、ようやく実現した研究大会でした。
 午前中は、稚内中央小学校・稚内中学校、天北小中学校・増幌小中学校・上勇知小中学校・下勇知小中学校・稚内西小中学校で、各教科・特別支援教育・道徳の授業の公開と授業後の話し合いが行われています。

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 宗谷には、長く、管内の教職員が集まって教育研究を共に行う伝統がありました。その始まりは古く、昭和20年代と聞いています。私が新採用教員として宗谷管内(礼文町)に赴任した昭和50年代にも引き継がれて開催され、平成の時代になっても続いていました。当時は、各市町村持ち回りで開催され、私も分科会に実践レポートをもって参加していました。
 それは、自分が行った、拙い授業の計画と実践をまとめたレポートです。そうやってレポートをまとめ、分科会で発表したり意見を浴びたりして、「今度こそ」と考えるのが常だったなと思い出します。次こそ、先生方が「ほう」と感心する実践をやってみせると思ったものです。
 そのことが、授業計画づくりの時に、何かを参考にしながらも子どもの顔を思い浮かべながら自分の頭の中で反すうしつつ考えることにつながり、練り上げる力や事前に想定する力、多少は臨機応変にできる力が鍛えられたのかなと思います。
 そこで形成したものは、学校のどのポジションについても、そして現在でも役割を発揮する際のベースの力となっていると感じています。

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 その時どきの、いろいろな条件や状況の中で管内的な学び合いの広場は中断を余儀なくされ、管内の教職員が一堂に会するような大会は、実に10年ぶりです。
 時代は今、「みんなで集まって学び合おう」ということを再び求めている。そのことを、今回の管内教育研究大会の集まりと熱気が証明してくれました。

 研究大会の夜に行われたレセプションでは、若い先生方が、
「参加してよかった。」
「感動的な一日だった。」
「今後の教育と充実される力にしたい。」
「ぜひ、礼文でも大会をやってほしい。」
と、熱く語り、先輩教職員がうなずきながら大きな拍手を送っていました。
 今回の研究大会の前向きな総括をしっかり行い、子どもが育ち、保護者・地域からいっそう信頼される学校をつくるために、管内教育研究大会がさらに充実するように自分ができることをしなければ、そう思うところです。

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 大会の次の日、久しぶりに理髪店に行きました。
「先生、昨日、たいへんだったんじゃないですか?」
「?? 何が?」
「えっ? 先生、出てなかったの?」
まさかと思いつつ、
「研究大会のこと?」
「そうそう。」
「情報早いね。600人も集まって、中央小の体育館、びっしりだったよ。」
「へえ、それはすごいね!」
新聞には取り上げられていなかったのに、口コミで情報が伝わったようです。
 この理髪店のオーナーも、小学生の保護者です。研究大会に手弁当で集まる先生方は、絶対に支えられる。そして、そこで学んだことは、必ず自分の力となり、子どもに還元され、先生方と学校の元気の源となり信頼につながる。
 そんな思いを深くした、この土日でした。

■生徒会選挙―自分が主人公であることを心に刻む

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「私が生徒会長に立候補した理由は、生徒会役員の経験が楽しかったからです。
 生徒会ではいろいろ学べました。まだ新しく学びたいです。」
「これまで、宗谷中のためにやっている役員さんはすごいと思って見ていました。
 私も、宗谷中のために役に立ちたいと思いました。」
「これまで役員をやって大変でした。
 でも、役員を経験して、人前に出て発表する力がつきました。
 今よりもっと明るく笑顔の絶えない学校を創りたいです。」
「宗谷中のよいところは、みんな仲良しで、団結できるところです。
 私は、今よりもっとステキな宗谷中、
 あいさつがもっと元気良い学校にしたいです。」
 11月14日、生徒会選挙が行われ、立候補した4名の生徒が、決意の言葉をこのように述べました。

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 4人とも、現在もステキな学校になっていること、もっともっとステキの宗谷中にしたいと願っていることがわかりました。4人がいうステキな学校とは、
*仲間と尊重し合える学校、意見を尊重し合える学校
*明るい学校、明るくて笑顔の絶えない学校
*あいさつを元気に交し合える学校 です。

 これらの学校は、『宗谷中生徒会憲章』(平成20年4月制定)で、先輩たちがめざそうとした学校像と大いに重なるものです。
 『生徒会憲章』では、いじめがなく、楽しく、活動への意欲にあふれ、友達の輪を広げるために、一人ひとりの人間としての権利(意見表明権・活動参加の権利・学習権)を尊重し合い、
☆仲間を大切にし、励まし合って喜びを分かち合える学校
☆みんなが生き生きと自分の輝ける場所があって、
 どんな時も挑戦し続ける学校
☆社会で活躍できるような、希望あふれる明るい未来をめざして、
 今を学び続ける学校
をつくるぞという宣言をしています。

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 生徒会選挙を通じて、先輩から引継ぎ、受け継いでめざす学校像を、改めて考えあい確かめ合えたように思います。そして、そうした学校を創ろうとする営みが宗谷中新時代の新しい伝統づくりであることを。
 『生徒会憲章』の後半の「決意」には、こんな文面が踊っています。

 私たち宗谷中生一同は、学校づくりの主役であることを自覚し、
 この憲章を尊重し、日常生活で責任ある言動をとっていきます。
 また、それぞれが一人の人間として自立することを心に刻み、
 理想の学校を創りあげていることをここに決意します。

 何とも格調高い決意表明でしょう。そして、深く考えさせられる決意文でしょう。
 なぜなら、仲間と喜びを分かち合い、輝き、未来を創る人になるために学ぶ者は、他でもない、自分自身なのだということです。そして、そうした環境に学校を高めていく者も、自分自身であるということです。
 それが「主役」であり、「主人公」ということです。

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 立候補した4名は、そのリーダーとなる決意をしました。
 その後、全員の当選が決まり、晴れてリーダーとなりました。
 しかし、全員をリードしていくのはリーダーの役割ですが、一人ひとりが尊重され、輝き、明るく楽しく笑顔あふれる学校にする営みを担うのは、一人ひとり全員である。自分が担うのだ。そのこと抜きに自分が願う学校を創造することはできないのだ…。
 生徒会選挙を通じて、きっと全員が、そんなことを自分の心の中で問い直し、心に刻んだに違いありません。
 
 生徒会役員というリーダーをみんなが支え、リーダーは周りを気づかってみんなをその気にさせるために汗を流す。
 宗谷中生ならきっとそれができ、みんなが願う学校にいっそう近づけることができると信じています。
 われわれ教職員も力いっぱい応援していきたいと考えています。

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